ASATO'S
THEORY OF EMOTION

心理学者であるロバートプルチックが提唱した感情の哲学を、独自に発展させることによってASATOの「Theory of Emotion」は、ASATOのブランド哲学の基盤を形成しています。それは、人間の繊細で重層的な感情が持つ深遠な美しさと複雑さを照らし出すことを目指しています。

WHEEL OF EMOTION

ASATO Theory Of Motion

プルチックは、感情反応を分類するアプローチを提唱しました。彼は、怒り・恐れ・悲しみ・嫌悪・驚き・期待・信頼・喜びの8つを「基本感情」と考えました。これらの感情は、生存にとって重要な行動を引き起こす要因であるとし、例えば恐れが「闘争・逃走反応」を促すように、それぞれが本能的な反応を生み出すと主張しました。また、プルチックは対角線上に位置する感情同士は対の関係になっていると提唱しました。(喜び と悲しみ怒りと恐れ信頼と嫌悪驚きと期待)さらに、彼のモデルでは感情の円環を色相環と直接結びつけています。色と同様に、基本感情も強弱によって異なるニュアンスを持ち、混ざり合うことで多様な感情が生まれると考えました。我々は”『感情』と『色』をいう二つのモノに共通した性質があるとすれば、それと同じ性質を持つ『別のもの』がまだあるはずだ。”と仮説を立てました。

ASATO Theory Of Motion

GESTURES OF EMOTION

ASATO Theory Of Motion

私たちは、衣服が単に階層的で独立した「身にまとうもの」ではなく、身体と一体であると考えています。言い換えれば、「身体こそが最初の衣服である」という概念です。そして各感情が身体にどのような影響を与え、それを動かすのかを研究し検証しました。この考えは、精神分析学者ジャック・ラカン(1901-1981)の「鏡像段階論」に基づいています。つまり、**「原初の衣服」とは、自身の身体に関する断片的な情報から構築される身体イメージのことであり、幼い子どもが自身の姿と同一化することで生じる「リビドー的ダイナミズム」**を含みます。これにより、ラカンが提唱する「理想我(ideal-I)」や「理想的自己」が形成されるのです。

SYMBOLS OF EMOTION

ASATO Theory Of Motion

上記二つの考え方を基に感情と身体の関係性を検証することによって、私たちは『形』もまた感情や色と共通の特性を持ち、対照的な感情の腕の形を反転させることで、すべての感情のシンボルを形成していることを発見しました。そしてこれらの感情の形を組み合わせることで、「愛」を直接視覚化することができます。このASATOの実験的な理論は、人間の根源的な要素である感情の構造を身体性と結びつけることによって明らかにし、人の精神性の重層的美しさを照らすことを試みたものです。

ASATO THEORY OF EMOTION